家庭を持てない若者たち

昔は、「子供を授かってこそ一人前」だという風潮が強く、家庭をもつことで社会の信用を得られました。
しかし、今の日本の社会は、「出産」という、この生物として当たり前の形が、特定の限られた層しか許されていません。
今年の若い男女の恋愛の統計を見ても、実に過半数以上の男女が、交際はおろか異性の友人さえいないと言う結果が報告されています。
政府は、この統計の結果をどのように分析し、判断をしているのでしょうか。
今は極端な少子化が進行していてこの統計があらわす通り、男女の出会いさえなければ当然、女性が子供を出産することはありません。
それでも、自分の収入など後先を考えない若者が、子供を出産して育てていく事に自信がないことから、産まれたばかりの乳児を遺棄する事件が最近急速に増えています。
マスコミや世間の目は、これらの行為にとても冷ややかな目をむけていますが、これが数件の限られた事件ならともかくその数値が増えていることは、単に当時者だけの責任として考えるのではなく、根本的に恋愛さえできない今の社会体制にも目を向けるべきだと思います。
今求人されている仕事では、若者が将来の人生設計をできる職場が少なく、むしろ都会に職を求めるよりも、地方に職を求めて農家などに嫁いだ方が、結婚のチャンスは開かれているように思います。
都会では働いていても住居も持てない労働者もおり、畳3畳ほどのシェアハウスで暮らす、女性の社会人も多くいます。
このような状態では、いくら若者が異性との出会いを求めても根本的にそれを長く継続することは不可能で、結果的に最初から異性との交際を諦めている若者が多くいます。